|
深夜1時、イタル・タス東京支局の鉄の扉は固く閉ざされていた。 イタル・タスといえば、ロシアの国営通信社で、 ソ連時代は恐怖政治と謀略を象徴した諜報機関KGBの活動拠点だった。 満身の力を込めて扉を引くと、ゆっくりと開いた。 無施錠であった。 いや、無施錠というわけではない。 こんな時間にも、営業していたのだ。 ひとり支局を守っていたのは、シューリク特派員だった。 |
<<< イタル・タス東京支局特派員・シューリク記者 |
シューリク特派員に餌を進呈し、トイレを掃除して差し上げると、 こころよくのどを鳴らして、支局を案内してくださった。 |
シューリク特派員の優秀な助手として、 彼の身の回りを切り盛りしている美女は 誰あろう、タスギャル・ヨーコ同士だ。 このように、シューリク特派員は幸せな赴任生活を満喫しているのであった。 いいなあ。 私もシューリクになりたい。 |