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2002年11月11日、「モスクワ人質事件はなぜ起こったか?〜チェチェン・ ロシア関係の現在と過去〜」緊急報告会が文京区シビックセンターで開催された。 |
壁ぎわ通路が2列の補助イスでギッシリ埋まるほどの大盛況! |
チェチェンの子どもを支援する会の鍋元氏。 イングーシの難民キャンプに作った学校での行事を収めたビデオを流しながらの現状報告。 進級祝いイベントの劇はなかなか本格的な小道具まであったし、みんな活き活きしてたぞ。 |
チェチェンニュースの大富氏がチェチェン紛争にまつわる最近10年を 徳永教授の年表に基づいて、おさらいした。同じ出来事も表現する人が 違うといろんな見方ができるのだということを発見。 |
青山学院大学教授の伊藤憲一氏は、日本国際フォーラム理事長で、チェチェン問題研究会を 立ち上げた人。日本のメディアのレベル低下と外務省の愚かさを糾弾。欧米の主要新聞は、 チェチェンをイスラム過激派、テロリストと一緒にしたりしてないぞ!と喝を入れていた。 |
そして、11月7日にモスクワから帰国したばかりの林克明氏が、人質になった人たちから 聴いた劇場内の雰囲気や、観客として人質になってしまったチェチェン人などの情報、 現地の様子を披露した。 面白かったのは、同じアムネスティ主催でも、10月18日に行われた講演とは対照的 な内容だったことだ。 (主催は、他に、(財)日本国際フォーラム、チェチェンニュース編集室。 協賛:市民平和基金、チェチェンの子どもを支援する会) 今回は、チェチェン人はこんなに弾圧され続けられててかわいそうなのだという 事実を強調していて、前回のスピーカー2人がチェチェン人のワルモノぶりを 語っていたのと正反対。チェチェン人の境遇はよく伝わってきたが、どんな人たち なのかは、今回はよくわからなかったので、あわせて聴くと、いろんな角度から見 れてよかったのにと惜しまれる。 「じゃあ、どうすればいいのか」という答が、「多くの人に関心を持ってもらって アクションを起こしてもらおう」という点だけではいまひとつ決め手に欠けている。 せっかく第一次で勝利したのにチェチェン人自身が国としてまとめていくことが出 来なかったエピソードは出たが、では、彼らを本当に自立させるためにはどうすれ ばいいのか?という答はなかった。前回の講演も答は出てなかったね。 そんな中で、実際にチェチェンの子供たちに教育を施している現場報告が、いちば ん説得力があったように感じた。 チェチェンについて語りたいことが溢れている名士が揃っていたので、内容は盛り だくさんだったが、せっかくの林さんの最新情報をもっと聴きたかった。そして、 どうせ豪華メンバーにするなら、意見の異なる前回のスピーカーやバサエフに友達 だと思われている人たちも混ぜて激論してほしいね。 |