ヒマヒマバブル絶好調道の川柳・森川晃

東京外郭環状線3




 東京外環自動車道(東名高速と関越道との区間)の縦断図。
(東京都のWEBサイトから引用。)
 次に、大深度地下方式採用による縦断構造の概念について記す。東京外環自動車道 
の勾配は3%としている。つまり3mのレベル移動には100メートルの水平距離が 
必要である。マイナス40メートルの本線へのランプは、地平からは1333メート 
ルのロングランプになる。ジャンクション部では、既設高速道路をオーバークロスす 
るランプも存在する。ジャンクション形式は4枝直結ではなく最大でも3層になる 
タービン型やクローバー変則型を採用している。したがって、最高レベルでも20 
メートルよりは低いと考えられる。たとえば20メートルとすれば、頂点からマイナ 
ス40メートルまでは60メートルのレベル移動のために2000メートルのランプ 
が必要になる。このうち開口部をマイナス10メートルまでとすれば、ジャンクショ 
ンの前後1000メートルずつのランプ用地が必要ということである。

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東京外環自動車道、および並行する
一般国道東京外郭環状線(R298)
の設計基準表。

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東京外環自動車道のジャンク
ション付近の縦断模式図。
 大深度地下方式ですでに開通している高速道路はないが、首都高速中央環状新宿線 
として鋭意建設中である。この区間では現在のところ、地下区間の建設以外は露見し 
ていないが、工事末期には地下本線と接続するロングランプが見えてくるはずであ 
る。外環道以上に用地収用には制限が多いので、ジャンクション部は極めてユニーク 
な形式を採用せざるを得なくなっている。4号新宿線との西新宿ジャンクションでは 
信号制御の直交型になっている。(美女木JCTのT字交差型である。)最もユニー 
クなのは3号渋谷線との大橋ジャンクションで、    何度かの設計変更を経て地域再開発 
と併せて高層ビル内にジャンクションランプをダブルデッキのスパイラルで混入さ 
せ、極めて狭い面積で60メートルのレベル移動を実現させている。

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 大橋JCT平面図
(首都高速道路公団のWEB
 サイトから引用。)
 外環道のジャンクションにおいても大橋ジャンクションのような形式を採用すれ 
ば、移転戸数は少なくなるはずであるが、都市間高速道路同士のジャンクションに交 
通容量を著しく低下させるスパイラルは採用されないだろう。渋滞時間帯以外は時速 
80キロ以上で流れる高速道路に突然、設計速度40キロ以下の区間が現れるのは危 
険である。美女木のような信号制御の十字路なら可能性はあるが、美女木は都市間高 
速道路同士のジャンクションではない。あくまでも首都高速道路の出入口と東京外環 
自動車道の出入口の交差点で、厳密には高速道路同士の直結路ではない。それに地下 
区間のロングランプの接続に信号交差点を設置するのは見通しも悪いし適切な制御と 
は思えない。いずれにしても外環道と都市間高速道路とのジャンクションは川口や三 
郷のような各連絡路が別々になった直結型が適切である。

続く